こまちの里だより 一覧

第160号  17年12月号 (太田 稔)

 師走を迎え、襟を立てて足早に過ぎ去る群衆の中、男はただ、ひたすら立ちすくんでいた。そして、目の前に映る人だかりの中で、必死に何かを探していた。しかし彼の目に映るのは、かつて夢と希望に満ち溢れた華やかな街。今は次第に輝きも失せ、喧騒とした都会の片隅で、ただ呆然と立ちすくんでいた。そして、瞳に映るネオンはやけに明るく、いつまでも明るく。
そこは渋谷のハチ公前、待ち人は次々と仲良く町へ消えてゆく中、ただ独り待ち続ける自分は不安な筈なのに、なぜか苦笑していた。

待ち人とは約束の…

第159号  17年11月号 (清野 道義)

 すっかり秋の装いも終わり、朝夕どころか日中も肌寒くなって参り
ました。青く茂っていた道路脇のポプラ並木も全て枯れ落ち、木枯しが
吹き、寂しさと寒さをより一層引き立てています。また、各地の山々か
らの初冠雪の便りとともに、冬将軍の足音がすぐそこまで近づいており
まして、それに備えての冬篭りの準備をしているところです。

 田面排水を良くするための溝切りや、トラクタ・作業機を格納するための整備と、毎日田んぼに通っています。作業機の格納が終わると、育苗ハウスの手直し等など、…

第158号  17年10月号 特別編 (大川 澄雄)

ゴォ~・バサバサッ 勢いよく機械の唸る声。そう、コンバインの稲を刈る音なんです。今年もいよいよ始まりました! そこ此処から聞こえてくる刈り取りの音、まるで祭りの如き賑わい。稲作農家が一年で、最も忙しく、しかし楽しい嬉しい刈り取り、今年は例年になく出来秋上々、有難い事でございます。

 そうですね、田んぼ一枚(1.25ヘクタール)の稲を刈り取るのに、約5時間でしょうか。刈り終わった田んぼを真上から見たら、まるで幾何学模様、宇宙人もびっくり!かもしれませんね。私も有難い事に、息…

第157号  17年9月号 (長井 一彦)

 皆様におかれましては、残暑厳しい中にもお元気でお過ごしの事と存じ、衷心よりお喜び申し上げます。
昨年のように、大型台風上陸による甚大な被害もなく、稔りの秋を迎えそうな予感、私ども一同楽しみに心待ちしているところです。

旧盆の墓参りに実家に帰ったときに、昔の学び舎を訪ねる機会がありまして、いろいろと思い出に浸る事が出来ました。当時校舎の建設が間に合わず体育館もない状態、教室から溢れんばかりの机を並べて、すし詰め状態で頑張ったものでした。すでに老朽化が激しく、現在は立派な…

第155号  17年8月号 (大川 澄雄)

 酷暑の最中でございますね、謹んでお見舞い申し上げます。

 皆様方におかれましては、真夏日の中にもお健やかにお過ごしの事と存じ、衷心よりお慶びを申し上げますと共にご厚情賜ります事に伏してお礼申し上げます。今回私が担当でございまして、「しめた、イエ~イ」という思いでございました。
 そう申しますと、しばらくメンバーの紹介してませんでしたよね。ここで思いっきり曝け出して皆様に(とくに欠点を、日頃の憂さ晴らしを)ご紹介致したいと張り切っております。ご遠慮はいりません、どしどし…

第154号  17年7月号 (早津 一仁)

「お久し振りです。」皆様お元気でご活躍の事と思います。
日頃より、私ども『こまちの里』をご愛顧頂きまして、誠に
有難うございます。わが早津家一同、こころより感謝申し上げます。

早いもので「田植え」が終わってから、あっという間に6月が過ぎ去ったような気がします。暦の上では6月のことを「水無月」といいますが、今年の秋田はまさに素晴らしい天候に恵まれまして、田植え後の「あきたこまち」や「こがねもち」は順調に生育してくれております。ただそれに比例するかのように、強靭な雑草軍団(…

第153号  17年6月号 (太田 稔)

 新緑の季節となりました、皆様お元気ですか?
こちら秋田では、あの小さかった「あきたこまち」の早苗ちゃん達も、すくすくと育ち今では田んぼを見事に青く変え、水面に映る風景も、日々夏に向って衣替えです。八十八の手間暇かけるお米作り、只今のところ、約五十六の工程をクリアでしょうか。まだまだ先の話ですけれど、どうぞ皆様出来秋にご期待くださいませ。

 さて、そんな夏を思わせるような、太陽が照りつける暑い日、額に汗を浮かべながら田んぼの草を取ってますと、畦(あぜ)に上げてあるワラなん…

第152号  17年5月号 (清野 道義)

 今月はいよいよ田植えの時期となりました。
今年の雪解けが遅かったのと、「わが家の戦力」が今年から1人減ってしまったので、春作業が後手後手になってしまいました。次から次へと仕事が湧き出てくるのに仕事の能率が上がらず、お手上げ状態でした。まずは仕事に追われながらも、ようやく田植えまで漕ぎ着けそうです。今月の中旬頃から始まる予定ですが、順調な滑り出しであって欲しいものです。そして今月下旬には、トラブルも無く無事に田植えを終える事が出来るように、毎日の仕事をこなして行きたいと思っ…

第151号  17年4月号 (長井 一彦)

「寒さ・暑さも彼岸まで…」などと言っておりますうちに
春爛漫の桜前線も北上中です。私どもには、のどかな春の時節でも恍惚の気分にも浸っておれず、仕事に精を出している毎日です。

 春の時期は、どちら様も忙しく明け暮れている事
でしょうが、農家の春作業も限られた時間に間に合わせるよう、やるべき事が沢山ありまして大変です。4月10日頃には、『あきたこまち』の種まき作業が始まりますが、その前に床土づくりから育苗ハウスの準備やらで、「なまった身体」にムチを打って頑張ります。
その間に…

第150号  17年3月号 (大川 澄雄)

 「雪の果て」それは降雪の終わりを告げる季語だと言われています。
たまに降る雪も、どこかほんのりと柔らかく優しい、温かい感じが致します。
いよいよ「雪の果て」。とても長かった吹雪の日々、その根雪が解け始め、白い物が遠ざかっていく。雪大好きの私には何か寂しく、侘しい雪の去る季を迎えました。
 今年の初めての皆様への"おたより"が、またまた犬の話しになってしまいますが、超犬バカの私、「はぁ~オマエ、犬しかないのか・・・」と、どうぞご笑読下さいませ。

 交通事故やら色々ホームペ…